業務用冷蔵庫は主に飲食店や食品製造業などの業務用として使われるため、耐久性や機能が重要視されます。おすすめの業務用冷蔵庫を紹介します。

業務用冷蔵庫の特徴

業務用冷蔵庫には、一般家庭用の冷蔵庫と異なるいくつかの特徴があります。

容量

業務用冷蔵庫は、大量の食品や材料を収納するための広い容量を持っています。冷蔵、冷凍、さらに冷凍・冷蔵切り替え可能なモデルも存在し、用途に応じた柔軟な使い分けが可能です。

耐久性

毎日長時間にわたって使用されることを前提に作られており、非常に強固な作りになっています。ステンレス鋼などの耐久性の高い素材が多く使用され、衝撃や腐食に強いといえます。

冷却性能

急速に冷やす能力を持っており、短時間で大量の食品を適切な温度に保つことが可能です。これは、食品の品質を保ち、食中毒のリスクを減らすために非常に重要な性能です。

庫内の温度管理

温度調節が細かく設定でき、食品に適した温度を保つ機能が充実しています。また、多くのモデルには温度センサーやデジタル表示があり、庫内の温度を正確に確認することが可能です。

省エネ設計

業務用冷蔵庫は、エネルギー消費量が多い機器であるため、省エネ設計が重要です。最新モデルでは、省エネ性能を高めるための技術が進化しており、ランニングコストを抑えることができます。

使いやすさ

扉の開閉が頻繁に行われることを考慮し、耐久性の高いドアヒンジや、使いやすい引き出しタイプの収納が採用されています。また、庫内のレイアウトが工夫されており、食品の整理や取り出しがしやすい構造になっています。

衛生管理

ステンレス製の表面は清掃がしやすく、衛生管理が容易です。また、抗菌加工が施されたモデルも多く、食品の保存に適した環境を提供します。

メンテナンスのしやすさ

業務用冷蔵庫は、長期的に使用するためにメンテナンスがしやすい設計がされています。例えば、フィルターやコンデンサー部分にアクセスしやすく、定期的な清掃やメンテナンスが簡単に行えるようになっています。

業務用冷蔵庫は、効率的に大量の食品を安全に保存するための機能や耐久性を備えていることが、その大きな特徴です。

業務用冷蔵庫の種類

業務用冷蔵庫には、用途や設置場所に応じてさまざまな種類があります。これらは、食品の種類や保存方法、スペースの制約に合わせて選ばれることが多いです。

縦型冷蔵庫

縦型の業務用冷蔵庫は、一般的な冷蔵庫の形状に近く、上下に複数の棚があり多く食品を整理しやすい構造です。省スペースで大量の食品を収納でき、店舗のバックヤードや厨房など、広さに制約がある場所で使われ、主に小規模な飲食店やカフェ、スペースの限られた厨房などで活躍します。

横型冷蔵庫（コールドテーブル）

横型冷蔵庫は、コールドテーブルとよばれることもあります。テーブル型になっており、天板が作業台としても使用できるタイプです。上部がフラットなので、調理器具や調理スペースとして活用でき、作業効率が向上します。厨房や調理場での作業スペースが限られている場所で採用されます。

冷凍冷蔵庫

冷凍庫と冷蔵庫が一体化したタイプで、冷凍と冷蔵を一台で行えるため、スペースの節約が可能です。冷凍エリアと冷蔵エリアが分かれているため、異なる温度管理が必要な食品を一台で管理できます。多様な食品を取り扱う店舗や、スペースを有効活用することができます。

チェストフリーザー（横開き冷凍庫）

チェストフリーザーは、横に開くタイプの冷凍庫で、主に冷凍食品や食材の大量保存に使われます。開口部が大きく、積み重ねて食品を保管することができます。電力効率が高く大量の冷凍食品や食材を保存する必要がある業務用環境で役に立ちます。

ショーケース型冷蔵庫

ショーケース型冷蔵庫は、透明なガラス扉がついており、外から中の食品が見えるタイプの冷蔵庫です。主にスーパーマーケットやコンビニエンスストア、カフェなどで、商品を陳列するために使用されます。視認性が高いため、商品展示に適しているため顧客に対して飲料や食品を見せて販売する店舗向きです。

ブラストチラー（急速冷凍機能付き冷蔵庫）

ブラストチラーは、食品を素早く冷却または冷凍するために設計された冷蔵庫です。調理後すぐに急速に冷やすことで、食品の品質や安全性を保ちます。レストランや食品製造業で、調理済み食品を迅速に冷やしたり保存したりする場合はおすすめです。

アンダーカウンター冷蔵庫

アンダーカウンター冷蔵庫は、カウンターの下に設置できる小型の冷蔵庫です。限られたスペースで冷蔵設備を持ちたい場合に便利です。コンパクトで、カウンター下に設置可能なため、小規模な店舗やバー、カフェなどのカウンター周りに置かれることがおおくみられます。

ワインセラー

業務用のワインセラーは、ワインを適切な温度と湿度で保存するために設計された冷蔵庫です。ワインの品質を長期間保つことができる特殊な温度管理機能が備わっています。主にワインの保存に最適化された温度・湿度管理のための冷蔵庫です。レストランやバーなど、ワインの取り扱いが多い店舗で使用します。

これらの業務用冷蔵庫は、用途や保存する食品の種類、設置スペースに応じて選ばれることが一般的です。それぞれの冷蔵庫には特有の利点があるため、ビジネスニーズに合わせて最適なものを選ぶことが重要です。

業務用冷蔵庫の選び方

業務用冷蔵庫を選ぶ際にどのようなポイントを押さえておくべきが解説します。ビジネスのニーズや環境に合った最適なモデルを選びましょう。選択を誤ると、効率の低下やコストの増大につながる可能性があるため、ポイントをおさえて選ぶことをおすすめします。

設置スペースの確認

設置する場所の広さや配置を考慮する必要があります。スペースの制約がある場合、縦型やアンダーカウンター冷蔵庫が適しているかもしれません。一方で、大型の食材を大量に保存する必要がある場合は、チェストフリーザーやショーケース型冷蔵庫が向いています。

容量と収納力

冷蔵庫の容量は、扱う食品の量や種類によって選びます。多くの食材を扱う場合は、容量が大きいモデルを選びますが、少量の食材であれば容量の小さめなものでも十分です。業務のピーク時や繁忙期を考慮し、少し余裕のあるサイズを選ぶと便利です。

衛生管理

食品を扱う業務用冷蔵庫では、衛生管理が非常に重要です。庫内や外装が清掃しやすい素材でできているか、抗菌仕様であるかなどを確認しましょう。ステンレス製の冷蔵庫は、錆びにくく、清掃も容易です。

金額

最終的には、予算とのバランスを考慮する必要があります。高機能な冷蔵庫は価格が高くなる傾向にありますが、耐久性や省エネ性能を考えると、長期的なコストパフォーマンスが高い場合もあります。予算に応じた最適なモデルを選ぶようにしましょう。

温度管理の精度

保存する食品に合わせて適切な温度管理ができる冷蔵庫を選ぶことも重要です。特に鮮度が重視される食品や温度変化に敏感な食材（魚、肉、乳製品など）を保存する場合、温度が一定に保たれる冷蔵庫が必要です。

これらのポイントを総合的に検討し、自店舗のニーズに最も適した業務用冷蔵庫を選ぶことが、業務の効率化とコスト削減に役立ちます。

業務用冷蔵庫のおすすめ3選

業務用冷蔵庫でおすすめの機器を紹介します。

ホシザキ インバーター制御 ワイドスルータイプ HR-90AT-1-ML 業務用 縦型冷蔵庫

業界トップクラスの省エネを実現したホシザキの業務用冷蔵庫です。いっそう使いやすくなった表示パネルや先進の高精度温度管理、簡単快適な清掃性、過酷な使用環境にも対応する耐久設計などもりだくさんです。

HR-90AT-1-MLの商品一覧

フクシマガリレイ コールドテーブル冷凍冷蔵庫　LCU-151PM-E

超薄型なので、厨房内で場所をとりません。柱のないセンターフリータイプ。大きな食材もストレスなく出し入れできます。ノンフロングリーン冷媒採用で環境にも優しくなっています。

LCU-151PM-Eの商品一覧

パナソニック 冷蔵ショーケース 超薄型壁ピタタイプ SMR-M48SNC

奥行360ミリの壁ピタタイプでどこにでも簡単設置可能です。安全に配慮した割れにくい強化ガラスを採用しました。ドレン強制蒸発方式の採用でドレン皿の排水処理作業を軽減しお手入れらくちんです。

SMR-M48SNCの商品一覧

業務用冷蔵庫を導入するメリットとデメリット

業務用冷蔵庫を導入することには、ビジネス運営の効率や食品の品質管理に関する多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。

メリット

大容量で大量保存が可能

食材を大量に保管できるため、業務効率が向上し、頻繁な補充作業が不要になります。

耐久性が高い

毎日長時間使用されることを前提に設計されているため、耐久性が非常に高いです。頻繁な故障や修理が少なく、長期間にわたって安定して使用できます。

効率的な温度管理

食品を適切な温度で保つため庫内は温度変動が少ない環境となります。に保ちます。食品の品質や鮮度を維持できるため、食品ロスの削減や食中毒のリスクを軽減します。

使いやすさと作業効率の向上

コールドテーブル型冷蔵庫やアンダーカウンター冷蔵庫など、一部の業務用冷蔵庫はスペースを有効活用でき、作業動線をスムーズに保てるため、調理や作業効率が向上します。

衛生管理が容易

多くの業務用冷蔵庫はステンレス製で、清掃がしやすく、抗菌加工が施されたモデルもあり、衛生的な環境を保ちやすくなります。

デメリット

初期コストが高い

業務用冷蔵庫は、家庭用冷蔵庫に比べて非常に高価です。特に高性能モデルや大容量のものは初期投資が大きく、資金面での負担が大きい場合があります。

電力消費が大きい

業務用冷蔵庫は大容量で高性能なため、電力消費量が多く、家庭用冷蔵庫と比べて電気代が高くなります。特に古いモデルや省エネ設計がされていない冷蔵庫では、ランニングコストが増大する可能性があります。

メンテナンスが必要

業務用冷蔵庫は長時間の連続使用が前提となっているため、定期的なメンテナンスが必要です。フィルターの掃除や部品の交換などが必要で、放置すると故障のリスクが高まります。

まとめ

業務用冷蔵庫の導入には、業務効率や食品管理の向上という大きなメリットがありますが、初期コストやスペース、電力消費などのデメリットも存在します。

導入を検討する際は、メリットとデメリットを十分に比較し、自店舗のニーズや予算、設置環境に合った最適な冷蔵庫を選ぶことが大切です。