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厨房と台所の違いってなに?

厨房と台所、どちらも同じように調理をするスペースであるにもかかわらず、呼び方が違うのはなぜなのでしょうか?

厨房とは

厨房は、主にレストランや喫茶店などの飲食店、やホテルや旅館などの宿泊施設、また病院やスーパーマーケットなどに設置された調理施設のことをさします。
 
語源として、古くは料理を行う場所を厨(くりや)と称したことが始まりと考えられています。そのような調理をする場所を旅客機や客船などはでは、ギャレー、学校給食では給食室、と呼ばれます。業務として調理を行う為の場所として、一部屋が調理のために確保されたスペースとなっていて、仕込みから料理の仕上げまでをおこなうことができる場所という定義となります。

厨房の設備

シンク

厨房で使用されるシンクは槽の数でタイプが分かれています。特に飲食店の営業許可を受けるためには、2槽以上のシンクを設置しなければならないといった決まりがあります。必要があります。シンプルなステンレス製のものが多く、清掃がしやすく清潔に保つことができるような設計となっています。

業務用冷蔵庫

厨房に設置される冷蔵庫大きいもので1500Lほどの大きさで大量保管や大型食材の保管ができます。容量だけでなく、庫内の棚や扉などの強度が強く、また冷却機能が優れています。シンク同様、営業許可の条件として外に中の温度がわかるような温度計がついている必要があります。

食器棚

厨房に設置される食器棚は、食品衛生法と食品営業基準において扉付きの食器棚であることが決められています。それ以外にも厳格な設置基準があり、営業がおわった際にはきちんと食器棚にしまうことが義務付けられています。

調理台・作業台・コールドテーブル

調理台や作業台は、料理の準備をするだけでなく、盛り付けをする際にも使用されます。台のことです。サビにくく手入れがしやすいステンレス製素材が一般的です。コールドテーブルは横長タイプの冷凍冷蔵庫のことを指し、厨房スタッフが調理した食材や料理を保存するのにも使用することができます。

製氷機

製氷機は氷を作るための機器です。家庭用にも製氷機がありますが、業務用の製氷機は圧倒的に製氷スピードが速いのが特徴となっています。

食器洗浄機

一度に多くの食器を自動で洗浄することのできる機器です。高圧の水で食器を洗浄し、乾燥までおこなう場合もあります。

タオルウォーマー

おしぼりを温めておくための機器のことです。

上記は厨房設備の一部であり、他にもさまざまな種類の業務用厨房機器があります。業種やジャンルによって使用する厨房機器に違いがありますが、どれも多くの食事を調理するために便利なもので業務効率の上がるものとなっています。

台所とは

日本では一般家庭にあって、料理をする場所を台所と呼びます。昔は、お勝手や炊事場などともいわれていましたが、近年ではあまり使用されない言葉です。

キッチンはいわゆる英語での表現で、英語圏では日本でいう台所がキッチンということになります。つまり、台所=キッチンという認識であり、二つは同じ意味を指していることになりますが、中国では台所を厨房といいます。台所は屋内において日々の食事を作るための設けられたスペースであるという定義となります。

流し台やコンロなど調理に必要な設備がそろっているほかに、冷蔵庫や電子レンジなど食材の保存や調理に必要な家電製品を設置することができる調理作業に特化した場所で、多くの家庭で採用されているシステムのひとつといえます。

台所の設備

一般的に家庭で多く採用されているのがシステムキッチンです。ビルトインコンロ、シンク、調理台も付いており、天板と呼ばれる一枚板をでキッチンが一続きになっています。上下に収納戸棚や引き出しがついていることもあります。

シンク

いわゆる流し台といわれるところで、水道があり洗い物をするための設備です。食材を洗ったり、使用後の食器を洗ったりするために使用されます。

コンロ

加熱調理するための調理器具で、ガスによって直火で調理するものや、IHのように熱伝導による調理方法などがあります。システムキッチンではビルトインコンロとなっていますが、コンロだけを別で設置することもできます。

レンジフード

換気扇の一種で、主にコンロの上に設置され、料理中にでる蒸気や煙を外へ排気するための装置です。換気扇をフードで覆うことで、煙やにおいをより効率よく排出することができるような仕組みになっています。

作業台

多くの場合、シンクの横にある平らなスペースでまな板を置いて切る作業をしたり、ボウルを置いて混ぜる作業をすることができます。台所の形によっては別に作業台としてテーブルなどを置く場合もあります。

冷蔵庫

冷凍もできる冷蔵庫が標準的で、自動製氷機がついているものもあります。大きさは、高さ180cm、幅60cm〜69cm、奥行き65cm〜71cmの製品が一般的であり、台所の一角に収まるように設置することを前提としたものです。

上記は家庭用に常設されているものの一部となります。他にも凝った料理をする、お菓子作りをするといった場合には、他にもさまざまな家庭用の調理機器を設置している場合もあります。

厨房と台所の違い

上記の厨房の定義から違いをまとめます。

規模の違い

比較的規模の大きい調理施設が厨房であり、代表的として、多くのひとに食事を提供する飲食店で多く採用されています。一人ですべてをおこなうことは難しいため、厨房にはある程度の人数が調理に参加できる広さが必要なのです。そのため一部屋すべてが調理をするためにさまざまな設備を備え、工夫された空間となっているのが特徴といえます。一方で一般家庭で料理する場所は台所となり、一室の一角に設置されている場合が多く、日々の家族分の食事を作るためのスペースといえます。

設備の違い

厨房に設置される調理機器は、家庭用の設備に比べてサイズが大きく、高性能のものが多くみられます。台所ではあまりみられることのない、製氷機やタオルウォーマーなどの設備があるもの厨房の特徴といえます。また厨房設備として、さまざまな決まりをもとに設置しなければいけないものなどもあります。

定期的に保健所などからの検査がおこなわれるのも、業務用の厨房となります。

まとめ

厨房と台所、それらは規模と設備の違いがあることがわかりました。同じ設備であっても、大きさや機能、性能に違いがあり、また調理する空間などの違いで区別できるということがいえそうです。

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