厨房を快適にする給気口の役割や仕組みについて
飲食店厨房は常に調理をおこない、火や熱気、湿気で空気がこもりがちです。
厨房の換気がきちんとできていないと客席にまで悪臭が漂う、近隣の建物の迷惑になる、そして厨房で働く従業員の体調にも影響するといった問題の原因になってしまいます。
今回は厨房の換気には欠かせない給気口について、その役割や仕組みを説明します。
飲食店の開業前にはこの給気口の位置なども確認しておきましょう。
厨房での給気口の役割とは
厨房にはかならず給気口が設置されています。
この給気口があることで、厨房を快適な状態に維持できます。
給気口の役割について今一度確認してみましょう。
空気の入れ替えができる
給気口はその名の通り空気を取り込む窓口のことです。
給気口と同じく排気口があることもあります。
給気と排気がきちんとできることで、厨房の換気がバランスよくできます。
新しい酸素を取り込む
窓を開けているから、オープンキッチンだからなどの理由で給気口を閉めてしまう方もいますが、基本的に給気口は閉めてはいけません。
給気口を閉めると新しい酸素を取り込めなくなり、従業員が息苦しく感じたり、厨房で使うコンロに火が付きにくくなった結果ガスの不完全燃焼が起きる可能性もあります。
厨房を安全に使うために給気口は開けておきましょう。
湿気の広がりを抑える
給気口は厨房の湿気をおさえる役割もあります。
水分や水蒸気が発生する厨房では、湿気をそのままにしておくことで足元が滑りやすくなってしまいます。
従業員の怪我や事故につながりますので、湿気をおさえることは大切です。
きちんと厨房の換気ができていると湿気がこもらず外に逃げていくのでこのような事故を未然に防ぐことが可能です。
厨房で給気口の仕組みを解説
厨房の給気口は自然給気タイプと給気システムタイプのものがあります。
自然給気タイプは窓とは別に外の空気を取り入れるために設置されたものです。これがあることで自然に新しい空気が取り込まれ、排気口へ流れていきます。
ビル内など自然給気が難しい場合は給気システムタイプが使われます。
厨房内の温度や湿度を調節するなど空調としての役割も担っていることも多いです。
いずれのタイプにしても飲食店厨房には給気口と排気口があるはずですので、物件選びの際は確認しておきましょう。
この給気口や排気口の位置をもとに厨房のレイアウトを決めることも大切です。
給気口のすぐそばだと冬場は冷風が入り込み、従業員の体温調節が難しくなってしまうこともあります。
不快でも給気口は塞いではいけない
居抜き物件など最初から厨房に給気口が設置されている場合、レイアウトによっては作業に支障が出ることもあります。
ですがその場合でも給気口は塞いではいけません。
給気口を塞ぐと先述の通り息苦しくなる、火が燃えにくくなる、ガスの不完全燃焼が起きる、湿気が多くなるなどさまざまなトラブルの原因になります。
そして万が一従業員が怪我をしたり大きな事故が起きたりした場合、給気口が塞がれていたことが原因となると刑事責任を科せられる可能性もあります。
どうしても作業がしにくい、寒いなどの場合は給気口を塞ぐのではなく、段ボールなどを設置して風向きを変えるのがおすすめです。
厨房の給気口の役割りを知ろう
厨房の換気に欠かせない給気口について解説しました。
給気口は厨房を快適にするために欠かせない存在です。
飲食店を開業する際はこの給気口の位置を確認し、作業の邪魔にならないように厨房機器のレイアウトを考えることも大切です。
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